☆2

まだ、先生と共にいた頃

つまり、私がお水だった頃

接待のために、私のいた店に来た

元カレは、見た目から

普通の人には見えなかった

話をしたら、とても、独創的な人だった

私たちは、最初からお互いが

話しやすいなと感じた

元カレは

私の客にはならず、私の友人として

しばらく、関わった

そして、お水を辞めた後

私と先生は、引き裂かれた

別れたより、この言い方がいいと思う

私は先生と一緒にいた数年間

ずっと、私に負担があるのは

自覚していた

だから、半分、別れてホッとした

もう、苦しまなくて済むと

先生は、私と違っていた

半分、狂っていた

自分から別れを告げたのに

先生はまだ、私に執着してきた

一番きつかったのは、

二人で映画を見ていた時

私は先生を試すようにわざと

手を重なるように添えた

あの時の暗闇で見た微笑みは

一生、忘れないだろう

嬉しそうに見えた。まるで以前の

恋人時代に戻ったように見えた

この人駄目だ。おかしい

きっと、私の心が潰されてしまう

私は逃げるように

元カレに会った

それが、私と元カレを男と女にする

きっかけになるとは